160525-0615_好きだなぁ、バハン。

スリランカからシンガポールを経て、今俺はヤンゴンのバハンと言う地区に暮らしている。ここはダウンタウンからタクシーで北へ15分、2~3ドルのところにある。

ヤンゴンは正直、観光都市ではない。以前、クリスマス休暇で行ったインレ湖で会った欧米の観光客も、“ミャンマー観光のコツはヤンゴンでの日数を削ることだ” と言っていた位だ。


そんなヤンゴン随一の目玉が、シュエダゴン・パゴダなる寺院である。今まではバーから眺めているだけだった この暗黒に浮かび上がる金色の塔にそろそろ行かなきゃ、と思った。もうしばらくミャンマーに来る予定はない。


多くの国の寺院の例にもれず、ここも丘の上にあるので、参道は階段である。土足は許されないのでサンダルを手にして裸足で登ってゆく。


昼間は暑いので夕方に訪れた。参拝客のほとんどはミャンマー人で、意外と外国人観光客は少ない。


真の神仏は異国民・異教徒も慈悲の心で受け入れてくれるだろう、との都合の良い持論に従って仏像を拝む。そのうち参拝客は減り、日は暮れた。

漆黒の夜空に映えるシェダゴン・パゴダ

以前訪れたGolden rock といい、ミャンマーでは金色が高尚な色のようだ。

こうした場所をスゴイとかキレイとか見る価値が云々、とか言いたくない。異教徒にも開放されてはいるが、あくまで宗教的な象徴であって、観光客を狙った小細工など全くないのだ。

鎌倉や奈良の大仏は、殆んどの日本人には観光名所に過ぎないかも知れない。が、こちらに多数ある仏像は一心不乱に祈りを掲げる人に囲まれ、本質的な価値を感じる。

鼻の穴に鳩の巣がある、という噂を聞きつけて急行したが確認できなかった。

安全上の問題は置いておいて、運転中のドライバーもパゴダの前ではハンドル上で手を合わせたりしている。みな敬虔だ。

そうそう、ミャンマーでは、人にものを渡す時には、必ずもう一つの手を添える。スーパーとか、普通の店のレジのお釣りでさえもそうする。日本では目上の人に酒を注ぐときにしかしないが、ここでは日常に敬愛が溢れている。


店と言えば、ミャンマーの飲食事情は大変便利だ。屋台・半屋台は絶対に回りきれない位無数にある。そして指差しオーダーができるから、我々外国人には嬉しい。

これで1ドルちょい、2ドル分とか頼んだら食べきれないと思う。

アジアの屋台に慣れた人でもこのモツ煮屋さんは珍しいのでは?

数ある屋台の中でも2ドルを超えることは珍しいのだが、最高級の屋台料理に出くわした。白身魚のBBQで、腹に生姜・コリアンダー系の香草を詰め、表面に甘辛系のソースを何回も塗りつつ炭火で焼く。地元の人は2-4人くらいでつついていた。

屋台で初めて先に値段を聞いた。1皿3.5ドル、高いし美味しかったので本気を出して食べきった。

もちろん、レストランやバーもある。ヤンゴンに来たら是非試したいのは、

1.ドラフトビール(ミャンマービア)
2.ドラフト・スタウトビール(ブラックシールド or ABC)
3.ローカル料理のサラダ (ニンニク・ニョクマムベースのソースで、基本辛い)
4.白ワイン(国産ソーヴィニョン・ブラン)

と、言ったところ。ヤンゴンは、ホーチミン・シティやプノンペンあたりと似ていて、観光より、生活を楽しむ場だと思う。正直仕事で来ている身にはそちらの方がありがたい、こっちは生活してるからね。

もし、Red mountain の Late harvest を見つけたら必ず試してみよう。

アッサリしたアジアンビアには辛口サラダが良く似合う

ヤンゴンに走っている車の90%以上は日本車だ。仕事をしていても、日本に対する敬意を少なからず感じる。一方、日本もこんな気持ちの良いアジアに属していることを誇りに思うべきだ と俺は思う。