10月も末となり、そろそろ沢も終わりだ。
Uリーダー、K隊員に連れられ谷川岳マチガ沢へやってきた。
月は西、東の空に朝日がじわじわと昇る。
入渓してみると、ガラッと広く、東向きなので明るい沢だ。
ゴルジュ地帯は、キホン沢スジ突破。他の2パーティーは右岸から巻いていた。
天候に恵まれ、眺望はとても良い。
沢を詰めずに、クライミング装備に変えて、東南稜へ取り付く。
Uリーダーが果敢にリード。
最終ピッチ(4ピッチ)では、稜線近く登山客の姿が見える。
登り詰めるとオキの耳に出る。装備を解いていると他の登山客から「見てましたよ」と声をかけられた。
白毛門、朝日岳方面の紅葉が美しい。
結構時間食っちゃったので、ロープウェイで帰った。
【詳細】
コース:マチガ沢~東南稜~谷川岳~天神尾根~ロープウェイ
装備:沢装備(ラバーソール)、クライミングギア(使用したもの:ロープ50mx2、ヌンチャク9本…残置支点が多いので沢山使った、カム#1…残置支点の少ない4ピッチ目で使用。なくてもOK)
前日(10/27、土曜日)北稜祭
当日(10/28、日曜日)
05:00土合山の家出発。ロープウェイ駐車場は紅葉目的の観光客のためにリザーブされており、6:30からしか開かない。そのため数十メートル手前の無料駐車場に案内される。
05:25出発。
05:55マチガ沢出合。右岸側の登山道に入る。
06:35見晴らし台(入渓地点)到着。先行パーティを確認。
06:55沢に降り、沢装備になって出発。広く明るく、沢っぽくない沢だ。
07:55ゴルジュ地帯到着。最初のゴルジュ、K隊員が取り付く。左岸の4m位上部にピトンとぼろスリングが見えたのでこれがルートと考え登ったが、ピンから落ち口に向かってトラバースするところが渋い。最初フリーA0で乗りきれるかと思ったがどうしても怖い。諦めてロープを出すことにする。ぼろ古いピトンが役に立つか怪しいものだが心強い。甘いホールドに半ばぶら下がるようにして突破。沢パートでロープを出したのはここだけ。ゴルジュ地帯では他のパーティーは高巻きしていたが、沢沿いの方が早いし岩も安定してるよう。
09:10四の沢出合。水量の多い四の沢(写真左の影)を左手に見て右の本沢を進む。
09:50東南稜取り付き。好天に恵まれ、眺めが良い。背後は武尊山。その向こうには皇海山や日光白根も見える。
10:10クライミング装備に換え、出発。リードは全てUリーダー。
1ピッチ目(35m)
ビレイ地点からも見える下部で既に核心を迎える。左上するクラックと右の壁面が濡れ、ヌメり、冷たく、とても気持ちが悪い。おまけにいつからあるのかわからない残置シュリンゲもヌルヌルするがA0以外に登る術が見つからない。核心部を無理やり抜けると手が冷たくてしばらく動けなかった。
2ピッチ目(45m)
パッと見、左のヌルヌルゴルジュと右の乾いたクラック、真ん中のヘツり気味の左上ルートがありそう。ウエリーダーは右のクラックから取り付いた。その後、左へやや下降気味にトラバースして左の沢型から右上して行った。フォローのキム兄は沢型に降りたロープを辿ってまたヌルヌルルートを気持ち悪く登り、コバさんは右のルートをトラバースなしで直登した(これが正解だったようだ)。
3ピッチ目(45m)
岩の真ん中にハイマツの株が鬱陶しい。ロープ通りに行けば左だが被り気味で難しい。無理、と思い右から登ったが当然ロープはハイマツに引っかかる。ハイマツの上部でセルフを取り、グルっと引っかかったロープを外そうともがくが一向に成果が上がらない。結局自分の8の字をほどいてロープを回収し、結びなおす。最初からそうすれば良かったと反省。
4ピッチ目(30m)
左にトラバースする踏み跡が見える。ここで終了することも可能なようだが折角だからもう1ピッチ行くことに。稜線がすぐそばで登山客の姿がはっきり見える。こちらを見て、「ロッククライミングがどうのこうの…」と話声まで聞こえる。岩は少し登ると一度下り、大きく跨いで次の岩に移る箇所があり、最後にちょっと緊張させてくれる。最後は草と低い灌木地帯をクライミングシューズのまま少し歩く。
14:00オキの耳到着。白毛門、朝日岳方面の紅葉が美しい。
14:15沢靴に履き替えて、下山開始。
15:40天神平ロープウェイ到着。
20:30風呂は入らず、コンビニトイレで着替え、関越道でちょいちょい渋滞に会いながら帰京。