ベトナムに最初に来たのは中部のダナン市だった。ダナンでは米が日本のようにふっくらしていたことと、パン(フレンチバゲット)がやたらに美味しくてビックリしたことを良く憶えている。また噂のフォーをあちこちで食べることができて嬉しかった。
次は南部のキエンザン省、特にフーコック島によく行くようになった。こちらはやはり海産系の食べ物が多くなり、昼間から鍋などガッツリ食べて1時間半から2時間、ゆっくり昼休みを取る南国スタイルが印象的だった。
キエンザンでは麺類に関してダナンで好きになったフォーをほとんど見かけることが無かったが、代わりにフーティウという寒天のように透き通り、ネッチリとしたコシのある麺を毎日のように食べた。今でもベトナムに来ると先ずフーティウ屋さんを探してしまう。
今回はビンズン省であり、こちらもベトナム南部であるがキエンザンとはまた異なり、米に惣菜を乗っけて食うCom Tam スタイルの店が圧倒的に多い。
Com Tamは肉・魚・野菜料理など、好きなものを指差しでオーダーできるので外国人には大変便利
野菜は季節なのか入手過程のせいか、ともかく時期によって変わる。
ゴーヤチャンプルーや豚の角煮など南国の料理はオキナワ料理と共通点が見られる。
(フィリピンでは海ブドウもあったし)
(フィリピンでは海ブドウもあったし)
店によって趣向も変わる。ガッツリ肉・濃い味重視の店もあれば、
Com Chay というベジタリアン向けのあっさり系の店も。
野菜だけでなく、トーフ・キノコ料理もある。Com Chay は女性客が多い。
また、ベトナム人は野菜好きである。生野菜も結構食べる。無料で出てくる食堂も結構ある。日本に来たベトナム研修生が、「食事に野菜が少ない」と言っていたそうだ。ちょっと意外な気もするが、確かに日本で外食を野菜中心に摂るのは難しい。(日本では野菜のオカズやサラダは量が少なく、空腹を満たすような主菜にはなりえないと思う)
ベトナムは箸文化。たいてい、ハシ・スプーン・フォークの三点セットが置いてある。
ただブンはアッサリからコッテリまで、バリエーションが広くて色々楽しめる。
右は代表的ベトナム料理、牛肉のフォー。
何故かカモ肉とお粥のセットの店が多い。
もう一つ言っておかないといけないのは、ベトナムはお粥 (Chao) がウマいことである。ちゃんとダシを使っていたりして、インドネシアあたりの、ただコメを多めの水で炊いただけの雑な食い物と一緒にしては絶対にイケナイ。
ベトナムの Hello は Xin Chao(シンチャオ)という。ベトナムにはイントネーションが6声(中国語でさえ4声)あり、これを間違えると出会い頭の人に 「お粥下さい」と言うハメになるから恐ろしい。
結局、種類も量も選べる Com Tam が一番いい気がする。