210627-0702_自主隔離(後半5泊)

スリランカで延べ3か月、最後は26日間の外出規制を経て帰国した。厚労省指定ホテル(東横イン)で強制隔離の10泊を過ごしたのち、ハイヤーで高田馬場のウィークリーマンションへ移動。自主隔離の5泊を過ごすためである。

この大きさでも1泊1万円以上かかるし、眺望は良くない。でもホテルと違いキッチンがついている。


スリランカでの外出規制では、特別許可が無ければアパートから外出できなかった。水、保存・冷凍食品、医薬品などは購入(通信販売)できたが、酒やタバコなど、生存に不要なものは販売停止。個人的には通信がダウンしてネットも使えない状況にも見舞われた。

日本の強制隔離は外出どころか、部屋からも出られなかった。ルームサービスも中止。飲酒は禁止。一方、コンビニで売っているものはお使いを頼めたし、通販も可能。

映画などで刑務所内で騒ぎを起こして独房に投ぜられるシーンが良くある。独房がなぜ罰なのか理解していなかったが、今は分かる気がする。

刑務所にだって外の空気を吸って散歩することや、人と食事したり会話することはできるだろう。そんなささやかな“自由”さえ奪われるという事は、確かに有効な罰だろうと納得する。

自主隔離は、と言えば今年2月にカンボジアからの帰国後に経験した頃より厳しくなっており、スマホ(持ってなければ強制レンタル)のGPSを常にオンにしておかなければならない。スマホを置いて出かければ良いかと言えばビデオ通話が抜き打ちで掛かってくる。つまり原則、通販で買い物し、誰とも接触せず、やはり部屋で過ごすことになっている。

強制隔離との大きな違いは、常時監視下にないこと。つまりその気になれば散歩もできるし、買い物も行ける。バレたらどうなるかは分からないが、入国時に誓約書を書かされているので多少面倒なことにはなりそうだ。

こんな日々を送ってきて、分かったことがいくつかある。

自由を奪われたときにに大切なのは忍耐ではなく、ストレスを躱すこと。忍耐そのものがストレスなのだから、続くといずれ自分の中の何かが壊れてしまう。どうにか感情をなだめて、心の平穏をキープするしかない。

そしてもう一つ、「身についた贅沢からは抜けられない」なんてことは無い。好きな食事ができなくても、散歩ができなくても、ビールが飲めなくても、与えられた環境で健全に過ごすことは想像より辛くない。

自主隔離期間の直後に健康診断を予約した。食事は規則的だし、酒も飲んでいないから良くなっている数値も多いと思うが、運動不足と無意識下のストレスがどう影響するか... ささやかな楽しみである。

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