パナイ島・イロイロからは、フェリーでネグロス島・バコロドに渡る。こういうときにもフォールディングバイクは便利だ。
バコロドで安宿(千円くらい)にチェックインすると、扇風機しか無く、日中は暑くて居られなそうなので、どこかへ出かけることにした。
ネグロス島は山がちな島だ。高原方面への(どうみても過剰積載の)バスに乗って避暑に出かけることにした。
国立公園のプールで涼み、後はひたすらボーっとする。
日が傾いてから、日本人が作ったという温泉へ。湯に浸かり、ぼけーっと空を見上げると大量のコウモリがまだ陽の当たる木に止まってハネをぴらぴらしている。コーモリも暑いのだろおか。
夕方、上半身ハダカで片手にビール、というチンピラスタイルでオンボロバスに乗り込み、バコロドに戻るとだいぶ涼しくなっていた。でもホテルの部屋には机が無いのでロビーで明日からの計画を立てる。と、「お前一人なのか?一緒にメシくうか?」などと話しかけてくれる。フィリピンの人は本当に親切だ。
*フィリピンの人は余り一人で行動しない(日本人もそうかも知れないが・・)。だから特にチャリなどで一人旅をしているだけでビックリされ、同情されているのかやたら親切にされることが多かった。
ともかく、最初はネグロスを横切って、東隣のセブ島へ向かうつもりだったが、2日かかる行程上に宿が(少なくともネットでは)見つけられない。う~む、どうしたものかとガイドブックをパラパラやっていると、「アポ島は学術保護区で透明度最高!」などと書いてある。どうせチャリで行けないならアポ島の近くのドゥマゲッテまでバスで行くか、とアッサリ決意。
よかよか、と扇風機の部屋で快適に就寝、5日目終了。
翌日早朝、日本の路線バスよりちょっとゆったりしてるかな~くらいの座席のバスに乗って、ネグロスを縦断。パナイ側からセブ側の海を目指す。
バスは途中で何度も休憩しながら、6時間半後、ついにドゥマゲッテ到着。明るい港町の印象だ。
チャリを組み立て、模索するも目星をつけておいた宿がエライ遠い事が分かった。目ざとくバックパッカーズ風の安ホテルを見つけたので、(めんどくさかったから、即)チェックイン。朝からろくなものを食っていなことに気付き、遅いランチに出かける。
おお、市場!食堂が併設されていないかと思ったが、ない。
おお、海ぶどう!エライ安い(数十円)ので思わず買ってしまったが、そのままじゃ食えない(塩抜き必要)。肉もそりゃウマソーだけどコレをこのまま食ったらさぞ日本人の評判が下がるに違いない・・・ てか食えないし。
あきらめて、到着時に見かけた海沿いの中華レストランでも行こうかと思った矢先、フィリピーノ料理屋サン発見!ソッコーで突入し、堰を切ったようにガツガツ食う。と、隣が娯楽場となっていることに気付いた。
あとで混ぜてもらおうっかなーと、メシを食いながら眺めていたら、とてもじゃない。めちゃハイレベル。年がら年中やっているのだろうか・・
ふと視線を下げると、この暑いのにジーパンだらけ。これも米兵の影響なのだろうか・・ お近付きになる雰囲気でもないな、と、買い物と明日のダイビングの予約をして、6日目終了。
翌朝、宿泊したホテルからピックアップ、車で約20分で港へ。そこから小船で沖にあるアポ島へ。
2ダイブして、久々のワリに疲労感が無かったので3ダイブ目もやろうかと思ったが、写真を撮りたかったので3本目はスノーケリングにした。(フラッシュ持っていないから暗くてゴメンネー)
この日参加してたのは、アメリカ人、カナダ人、ポルトガル人、ドイツ人、フィリピン人、日本人(俺)。非常に国際色豊かだった。ホテルが同じだったため、この後自然にこのメンバーを中心にメシのときとかに集まるようになった。
夜はホテル屋上のバーで飲んだり遊んだり。ドイツからきたフィリピン3ヶ月放浪中のアレックス君はこの旅でビリヤードを覚えたらしい。現地人ほどの腕前ではなく、俺といい勝負になった。(ヨーロピアンはカッコイイ割に意外と下手)
この次の朝、俺はボホール島に行くつもりだった。ポルトガル人のデイヴィッドも同じ予定だという。では一緒に行こう、というコトになったが・・
俺「じゃあ明朝のフェリーで行こうぜ、朝ちと早いけど。」
デ「いや、僕は明後日がいい。」
俺「どうして?ダイビング以外にここでやる事なんてあるか?」
デ「明日できればトレッキングに行きたいんだ。」
俺「トレッキング!?どこへ?」
デ「昼間ボートからあの高い山を見ただろ?キレイな雲がかかっていた。」
俺「 ・・・俺も行く。」
8日目、トレッキングツアー参加。ツアーといっても登山口まで連れて行ってくれて、殴り書きの地図を渡されるだけだ。はなはだ心細い。
とは言え、ちゃんとしたトレイルのあるのんびりしたハイキングで気持ちのいい午前を過ごす。
「フィリピンにもこんな涼しいところがあるんだな」(参加者一同)
午後は道なき道的な渓谷トレイルで、結構苦労(負傷数名)して目的地の滝まで辿り着く。
意外と疲れて滝つぼで放心する中国人夫婦、フランス人青年、デイヴィッド。でも苦労したせいか妙~に仲良くなり、ホテルに帰っても遅くまで飲んだ(俺とデイヴィッドは翌日5時起きだって何回も言ってるのに・・ )。