南アルプス“縦”走記-1/5_光岳~茶臼岳


南アルプスに行ってきた。

南部から入り、広河原に降りるルートで、雨の停滞も計算に入れて9-10日の予定である。


《1日目》

朝、東京駅から新幹線に乗り、静岡駅発9:50発のバスで畑灘第1ダムへ向う。13:30、湖沿いを歩き出す。ここはまだ標高が低く、暑い。


長い吊橋を渡るといよいよ長い縦走の始まりである。

なかなかスリルのある畑薙大吊橋

とりあえずの目標は横窪沢小屋、あわよくば茶臼小屋を目指す。

始めは沢沿いを進む。10日分以上の食料が重くザックがきしむ。


それでもさすがに元気な初日、順調に進みウソッコ沢小屋へ。この登りルートは小屋が3つもあって、いつでも挫折できるので気合を入れずに登れる。


横窪沢小屋に到着したのは16時前だった。明日は光岳へ往復するのでどのみち茶臼小屋泊となる。テントを張り直す面倒を考え、ガンバって茶臼小屋まで行った。

なんとか明るいうちに到着!

このテン場、何と言っても星がきれいだった。夜、あまり寒くなかったので星空鑑賞して過ごした。学生の頃の記憶が蘇って懐かしい(元カクレ天文部員)。

ここら辺は航路となっているのか飛行機が多く、小さな光が東西をゆっくりと渡っていく。無性に城達也さんのジェットストリーム(大沢たかおじゃダメよ)が聴きたくなりmp3プレーヤーを取り出す。

皆さんも是非、星空を眺めながら聴いてみて下さい。

夏の大三角形と天の川が見事である。さすがは“南”アルプス、さそり座も(全部じゃないけど)見えた。

(ネット上から流用)

この日に限らず毎日のように星空が見えた。流れ星が多いなあ、と思っていたらペルセウス座流星群の時期だったようだ(後から知った)


《2日目》

朝、富士の向こうから陽が昇る。


テントは張りっぱなし。余計なものは持たずに軽装で出発。昨日と比べるとさすがに身が軽い。


茶臼小屋から稜線はすぐだ。快晴微風、寒くない。ウィンドブレーカーを脱いで半袖で歩き出す。最高の天気。


先ずは茶臼岳。といってもちょっと登るだけ。前方に今日の目標の光(てかり)岳を確認。

前方中央、右のピークが光岳

振り返ると(右・手前から)上河内(かみこうち)岳、聖(ひじり)岳、兎岳。こっちは明日のお楽しみ。


南アルプスは北と比べて雪が少なく、気温も高いので森林限界が高い。だから稜線歩きといっても樹木があることが多い。


平らな易老岳の頂上はやっぱり平らだった。


V字の沢を越え、平坦部に辿り着けばもうすぐ光岳頂上付近。



光岳小屋は人気の山荘。ただテントスペースは小さい。



小屋を通り過ぎ、頂上。頂上自体は面白くも何ともない。


更に行くと眺望の良い岩場と、


光岳の由来となった光石(てかりいし)がある。深い緑の中に浮かぶこの白亜の岩塊。麓から、陽に照らされたこの岩を見れば確かに光って見えることだろう。


帰りは茶臼岳を目指す。復路は登り基調となる。

右の低いのが茶臼、次いで上河内、聖。

羊歯の明るい緑、南アルプスで良く見られる風景。


けっこうアッサリと茶臼に帰還。


茶臼小屋に戻るとまだ昼過ぎだった。次のテン場の聖平まで行こうかと思ったが、テント内の散らかり方を見てヤル気が全くなくなり、小屋で売っているビールを飲んでのんびりすることにした。


【行程】
1日目
畑灘第一ダム 13.30 - 18.30 茶臼小屋
2日目
茶臼小屋 5.30 - 9.00 光岳小屋 - 光石 - 13.15 茶臼小屋