ER-II-2 Brandenburg (Berlin & Potsdam)

"So, Rotterdam is your final destination"
"Well, it's just the 1st one. I will have some more time after that"
"What's the next?"
"No idea, but I'll have to reach Copenhagen where I fly back to Japan"
"I would go to Berlin and ride along Elbe, it's beautiful"
"Sounds very nice"

この旅の前半、フランスのキャンプ場でドイツのサイクリスト夫妻が俺のバイクのキャリアのビスが一つ欠けているのに気づき、直してくれた。その後にこんな話(↑)をした。


今回俺は、スイス国境のボーデン湖からライン川に沿って旅をしているから、ドイツの西側にあたる。ベルリンには興味はあるが、東寄りで反対側だから全く想定外だった。

ところがハンブルクで帰国日を延ばし、残り5日が急に10日になった。

「ベルリンに行ける?」

調べてみると、鉄道で半日。そこからコペンハーゲンまでの距離500-600km、チャリでも10日で行ける距離だ。

翌日、ハンブルク中央駅。


乗り継ぎ1回、4時間後ベルリン到着。最初に向かったのは、East Side Gallery。数少ない俺の知識では、ベルリンと言えば壁である。



これがあの...


思ったより薄く、低い。その気になれば越えられそうな気も...


次に向かったのは、チェックポイント・チャーリー(東ベルリンと西ベルリンの境界線上に置かれていた国境検問所)。


今はフツーの道になっていた。


翌日、ブランデンブルク門へ。


古くはナポレオンのベルリン入城、


直ぐに思い出せるのは1998年の壁崩壊の“絵”。


あのブランデンブルク門が目の前にある。ドイツを統一したプロイセン、プロイセンの基礎になったブランデンブルク、その中心だったのがこのベルリンだ...。


そういえば以前、フリードリヒ大王の本を読んだことがある。この辺に居た人じゃなかったかとググると、関連ワードにポツダムの“サンスーシ宮殿”と出て、思い出した。ポツダムはベルリンから電車で30分、行くしかない。


当時、いつ潰されてもおかしくない弱小プロイセンを大国にしたフリードリヒ大王。彼無くして今のドイツは無かったのではないか。

そして彼の悲哀と苦悩に満ちた人生の中、ほとんど無かったはずの安息の時を過ごしたと言われるサンスーシ。


こじんまりとしているのだが、個人的にはベルサイユ宮殿なんかよりよっぽど品がある気がする。


ところで、ポツダムという地名を知らない日本人はいないだろう。第二次世界大戦末期に拒否、原爆を落とされた後に受諾した“ポツダム宣言”を発した地はここである。

首都ベルリンを陥落、ドイツを降伏させた連合軍は、まだマトモな建物のある郊外のポツダムで来る戦後処理に関し、2週間に渡り話し合った。


その会談が行われた屋敷があるようなので行ってみた。近づいていくと何故か身の毛がよだつ。

ソ連(スターリン)、イギリス(チャーチル)、アメリカ(フランクリン・ルーズヴェルト)の戦勝三国が席に着いたテーブルがそのまま残されていた。


多少の愛国心がある日本人としては複雑な心境のまま、建物を出ると雨が降ってきた。

ベルリンに戻る。連泊したいのだが100EUR以下の宿が見つからないので郊外のキャンプ場まで移動し、チェックイン。

翌日も天気はイマイチなようなので移動はやめてもう一日ベルリンでゆっくりすることに。

“壁”は、残されていたり、残っちゃってたりする。越えられそうだと思った壁は二重だったらしい。しかもその間に障害や監視があったという。そりゃ難しいわ。


それでも民主的自由を求める人々は後を絶たず、多くの人が殺された。


地下鉄マップを見ていたら、『スパイ博物館』なるものが載っている。“Capital City of Spy” と。自慢することだろうか、と思ったがスパイ防止法すらない日本人に言われたくないだろう。

スパイどころか、色々なテロ活動など目白押しでお腹いっぱいになった。ところで興味深かったのは...


第一次世界大戦のキッカケになったオーストリア皇太子候補、フランツ・フェルディナンド夫妻を撃った(同型の)この小さいピストルだった。

ここに書いてあった話ではないが、セルビアでは今でもこの犯人の青年は英雄視されているらしい。オーストリアに無理やり併合されたセルビアの人たちの気持ちは分からんでもない。が、奥さんまで撃たなくてもいいだろう(お腹に赤ちゃんもいたらしい)

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