120715Sun_ひわさうみがめトライアスロン


評判のいいレースだがショートのレースに徳島まで行くのはナンだなぁ、と、きっかけがなかなか無かったが、7年ぶりの復帰レースとならば話は別である。


古巣のチームから4名参加していたので合流。


レース前日は夏祭りで、小さな町、日和佐はそれなりに盛り上がる。


朝、バイクをトランジットエリアに預け、


試泳して準備を終える。


久しぶりでもショートのレースだと特に不安もなく、





スイム(1.5km)、バイク(40km)、ラン(10km)と、順調に進む。


競技が変わり、景色も変化に富んだトライアスロンは、自分で思っていたよりも全然楽しいものだった。


終わってみれば、参加者674名中半分くらいの順位と、フツーに復帰した感じであった。(以前もたぶんそんな感じだったと思う。)


今年も無事、チームから年代別表彰者も出て、

産卵は見られなかったが、漁網にかかったウミガメの放流の場面に出くわし、


酒の飲めないUさんに運転を任せ、「すまん、すまん」と言いつつみんなでビールを飲みながら帰路についたとさ。

来年はロングだ!

Pix by official photographers & koji

ゆらゆらとユーコン -1


山登りの反対は、川下りだと思う。

と言う訳で、ユーコンを下ってみた。



≪1日目≫

カヤックのレンタル会社に車で送ってもらい、ユーコンの支流、テスリン川のJohnson's Crossing を出発する。



最初イマイチだった天候も徐々に回復。





この日は40km進んで、18時前にハンティング・キャビンを見つけて(別にキャビンに入れるわけではないが、人工物が多いほうが熊が出にくいので)宿泊。



持参した2Lのワインと熊撃退用のベア・スプレー



≪2日目≫

快晴・風弱し。川面は鏡のよう。









昼飯はフネを降りずに弁当(↓ハムマヨ醤油ごはん)を食ったり、



岸で一休みしながらメシを作ったり(サッポロ一番!)。食料はもちろん途中で買うことはできないので、日数分をWhitehorseという街で調達した。



鳥以外の動物はムース(↓)やビーバー、リスなどが見られる。





60km進んで、中洲の島で宿泊(全てテント)。島も熊がいる可能性が低い。通常は見通しの良い岸辺で宿泊するが、今回は融雪のピークで砂や石の川原が全て水没していた。


”という漢字を見立てた人の感覚は、非常に正しい気がした。



≪3日目≫

今回最大のヒットは、出発前に Dried Vegetable が入手できたことである。野菜シチューとお茶漬けパスタで朝食を取っていると、嫌~な雲行きに・・・



ぽつりぽつり、から始まり、時間がたつにつれて雨脚は強くなっていった。



できれば屋根のあるところで濡れたものを乾かしたい、と川地図を頼りに“Cabin”と表示のあるところを2箇所訪ねたが、朽ち果てていずれも屋根は無かった。



半ば意地になり、約100km漕いで、最後の頼みのキャンプ地にたどり着くと、立派な屋根(旧電信局の小屋)が!



ここではカナダ人男性2人とドイツ人のカップルが熱い紅茶で迎えてくれた(“How are you doing?”に“Being cold”と答えたからかも知れない。フツーは“Good”と答える)。後でお礼にウィスキーを持っていくと、カードゲームが始まり、カードが読みづらくなる24時を跨ぐまで興じた(白夜で明るい)。



≪4日目≫

すっかり天候は回復。2組はゆっくりとカナディアンカヌーを漕ぎ出した。“See you soon !!”と

別れたが、超スローペースの俺が追いつくことは無かった。



小屋の裏にトレイルが伸びていたので歩いてみる。



丘の上に立つと、滔々と流れるユーコンを見渡すことができた。ここはスタートしたテスリン川(左奥)とユーコン本流(見えないけど右奥)が合流する地点である。



さて、俺も行くか、と、のそのそ漕ぎ出す。サケと本と釣竿は川下りの必需品である。増水時は濁度が高くなり、魚がルアーを見つけられないらしく、全然釣れない。





まあいいか、と本を読んだり、居眠りしたりしながらゆらゆらと流れてゆく。



ゆらゆらとユーコン -2


いい感じのところがめっかったので、早々に落ち着く。



飲み水は川や沢の水をマイクロフィルターでろ過し、ガソリンストーブや焚火で煮沸して作る。


≪5日目≫

白夜といえど、1-4時頃は暗い。も少し寝るか。



昨年の山火事の後の両岸を縫ってゆく、この火事の中下った人に会ったが、“戦火をくぐって行くようで怖かった”と言っていた。



この日もの~んびり流れ、気持ちよさげな中の島を見っけてキャンプする。クマが居ないかどうか、チェックできるほど小さい島ではなかったが、取り敢えず居ないと信じた。(リスはいっぱい居た)


22時半頃、ようやく夕陽っぽくなり、24時になると本が読みづらくなる。睡眠時間は自分でちゃんと管理しないとメチャメチャになる。


≪6日目≫

なんか朝から天気がイマイチ。



川向こうの丘に掛かったモヤが取れたら出かけよう、と本など読んでいるうちに腹が減り、昼飯を食ってウトウトなどしている内にフネを漕ぎ出す気が失せて、同じ場所にもう1泊することに・・


でも自然にこんないいテン場があることが不思議でしょうがない。川の間際で静かに風が吹き、蚊はおらず、乾燥した枯れ木は多く焚き火に苦労せず、地面はウッドチップが敷き詰められたようでフッカフカで、連泊したくもなる。

≪7日目≫

また次の日もどんよりして、時よりパラついた。
けど3泊はねーな、と思い、出発。


でも、雲がかかっている方が偉大な自然の神々しさが増す気がした。何万年前と、同じ景色を見ているのだろう。


ふと、右岸の丘を斜めに走るトレイルを発見。フネを漕ぎつけて登ってみると、悠然と流れるユーコンの姿が。たまに上から眺めるのもいい。


雲が綺麗だ、空が偉大だ。しかも川面に映り、倍になって目に飛び込んでくる。



野田知佑の本に「ユーコン本流が濁ってくるとルアーが効かなくなるから、流れ込みに入って竿を振る」とあったのを思い出し、Little Salmon River との合流点で振ってみる。


今まで掛からなかったのが不思議なくらい、簡単に Grayling などがヒットする。たて続けに3匹ほど釣れたが、食べきれる分を考えて元気なのはリリースする。


Grayling はキレイな魚だった。ニジマスのような淡白な味だった。唐揚げとかが一番いいんだろうな、と思ったけどそんなメンドいことはせず、二枚におろして塩焼きとホイル焼きにして平らげた。



俺は釣っておいて食わないのは嫌いだ。だからリリースした魚には「悪いことをした」と思った。