熊野巡礼 其ノ三 本宮参拝


小口で新年を迎え、本宮大社へと歩き出す。残すはわずか、小雲取越のみである。

歩き始めて4日、既に慣れた石段を踏んでゆく。


最初の夜は雨、1日目は小雨の残る曇り空、2日目は曇りから雨。3日目は強風だったが、元日となった最終日が最も好天となった。
熊野川が見えてきた頃、長かった巡礼道はついに終焉を迎える。


元日のこの日、本宮大社に詣でて、無事熊野三山参りを終えた。

【順路等】== 2010/12/28 ==
 HND11.30-12.40ITM-バス-なんば駅(バーナーガス購入)-大阪難波駅-(近鉄)-松阪駅-(JR)-大曽根浦駅-海岸でテント泊


== 2010/12/29 ==
 大曽根浦-八鬼山-三木里-ヨコネ道-羽後峠-賀田駅-甫母峠-二木島-古道沿いでテン

== 2010/12/30 ==
 二木島-逢神坂峠-新鹿駅-波田須神社-大吹峠-大泊駅-松本峠-熊野市駅-(鉄道)-新宮駅-速玉大社-熊野川河川敷でテン


== 2010/12/31 ==
 新宮駅-(鉄道)-那智駅-(バス)-大門坂-那智大社-大雲取越-小口-小口自然の家の談話室泊

== 2011/1/1 ==
 小口-



大雲取越

-本宮大社-(バス)-白浜駅-(鉄道)-KIX18.05-HND



今回歩いたこの古道、何がいいって人がほとんど居ない(年末年始だからかもしれないけど)。那智の大門坂を除けば4日歩いて10人も会っていない。だから静かで、その神秘的な雰囲気を感じたり、いにしえからの巡礼道の歴史に想いを馳せる事ができる。

そもそも日本にはロングトレイルが少ない。その上、冬季に積雪しないものとなるとかなり稀少である。

大晦日、小口唯一の商店で年越しソバ(どん兵衛)を買いながら、「風呂に入れるところは無いか」と聞くと、「小口自然の家に行け」という。行ってみると、「今閉めたトコだが構わん、風呂入って、ついでにここで寝ていけ。」と情けをもらい、数年ぶりにテレビを見ながら年を越した(払ったのは風呂代だけ)。翌朝、元日は握り飯を持たされ、数キロ離れた次の登山口まで車で送ってもらった。有難や、有難や。あ、今回4泊して宿泊費ゼロだ。


【気候等】
紀伊半島の雨は天気予報より多い気がした。そもそも古道の石段は雨に崩れやすい山道を補強したものという。この期間の気温は恐らく7-マイナス4℃位と思う。石畳は雨などで濡れると滑りやすいので靴のソールには要注意。

【装備】
基本:長袖メリノウールシャツ+メリノウールロングパンツ+ショートソックス+登山用ロングソックス+メリノウール3wayネックウォーマー+皮登山靴ダブルストック
暖かいとき:+袖なしウィンドブレーカー7分丈ウィンドブレーカーパンツ
寒いとき:+速乾性フリース(ミズノ)+ウィンドブレーカー(ロング)+レインウェア(上下)

平地:+ダウンジャケット