Makassar_Indonesia_14_ ちょっと、いかが?


前にも紹介したけど、南スラウェシの代表的料理は、やはりCoto(“チョット”、牛肉と牛モツの煮込み)である。

これは厳密に言うと煮込み、というか、茹で上げた具にスープをかけたモノである。だから立ち食いソバのように、頼めば直ぐに出てくるのが嬉しい。



これに、(オリジナルは豆ベースの味が薄いスープなので)サンバル(唐辛子ペースト)やジュルック(ライムのようなもの)、塩をお好みで入れて食べる。また、蒸し米(チマキのように笹にくるまれている)が必ずテーブルに置いてあるので、それを入れて食べたりする。 インドネシア料理はいくらでも辛く出来るが、自分がそうしない限り最初は決して辛くは無い。

一杯が小さい(味噌汁くらいの量)ので、俺はいつも2杯食う。そういう人も居るけど、周囲を見ていると1杯の人のほうが多いようだ。インドネシアの人は少食な気がする。一杯は大体50円くらい。

南スラウェシ料理で、Cotoに似た、Pallu Basa (パルル・バサ)という食べ物もある。これはスープに炙ったココナツが使われている。スープがちょっと凝っているし、肉の部位が少し違う(ゼラチン質部位等をも使用)ので、値段は割高である。


上の写真はマカッサルで最も有名な店にて Pallu Basa を食ったときのものである。香ばしくてちょっとココナツの甘みがあって、肉の存在感とサンバルの辛味、ジュルックの酸味などをチャンプルーで楽しむ一品である。これは多分南スラウェシでしか味わうことができないモノなのだろう。

Coto一杯は大体50円くらい、と書いた。普段の食事は、飲み物も併せて平均150-300円くらいだから、Cotoは安い方だ。「安くていいね~」などという声が聞こえてきそうだが、ここでは“持ってるモンが出す”という習慣が支配的であるので、通訳・ドライバーと常に行動していると昼飯の出費は西新宿で昼飯を食っているときと余り変わらなかったりすることが結構ある。しかし習慣というものは個人の考えとは一切相容れないものなので、従うほかに選択肢は全く無い。海外に出て行く人間は我の強い人が多いが、そういう人は、反面、その赴く土地の習慣に馴染むことが困難となることもまた現実である。

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