2月21日、好天は続く。この日はキャンプ場で隣のテントのOさんと浦内川の河口へと向かった。
ここからは観光船が出ており、上流のトレッキングルートまで送ってくれる。クルーズだけでも十分楽しい。
通常は、このルートをカンビレーの滝まで行って戻り、復路も同様の船で戻るのだが、2人以上のパーティーは届を出せばその先のトレイルに侵入してよいことになっている。折角なので入山届を出し、最終の船まで行けるところまで行ってみる、と伝えた。
俺的には、カンビレーの奥にあるマヤグスクの滝なる所まで行ければいいかな、と目標設定。御年60のOさんも「行けるところまで行きたい」とのこと。
10時ちょうどにトレイルが始まる軍艦岩に着き、「まあ無理せず行きましょう」と軽快に歩き出すといきなりハブのお出迎え。まだ気温が低く動きが鈍いようで良かった。
マリウドの滝を経てカンビレーの滝へ。時間も早く、二人の体調もまずまずなので予定通り先へ進むことに。
ここまではサンダルでも歩けるような観光整備されている道なのだが、ここからはフツーにトレイルになる。
快調に進み、ヨシヨシこれならマヤグスク往復は余裕だな、と思っていると、Oさん「横断をやりたい」と言い出す。(島の反対側まで行くこと。“横断”と“縦断”の呼称は混在している)
歩きながら考えた。体力・時間・装備・気候等、テクニカルには問題なさそうだ。観光船乗り場での入山届を出すために営林署へかけた電話ではコース内容までは伝えてないし、その入山届にもコースの記載はなかった。問題は観光船に16時の最終便に乗る、と伝えたことだ。
本人の自覚が無くても周囲が騒いで遭難騒ぎになる事は良くある。それがネックだとOさんに伝えるとコース最高ピークまで行けばかならず電話は繋がる、という。Oさんはピナイサーラの登山道を教えてくれ、また過去に西表島横断を2度やっているイリオモテマニアなので信憑性はある。
計算すると、最終便の出る前に観光船に電話はできそうだ。島の反対側からの交通手段やそれが見つからなかった時の宿をどうするか、は自分たちが困ればいいことなので大した問題ではない。
マヤグスクの滝への分岐となるイチタキ川出合いで最終判断。不測のトラブルが無ければ全く問題はないと判断した。その代わりマヤグスクはスキップ。
と、いう訳で電池節約で写真もログも取っていない。位置確認はしたけど。
イチタキ川出合いから先は、多少歩きづらい箇所もあったがピンクテープや案内板がしっかりあり、トラブルなんぞ何もなかった。注意してみていたがハブも出ず、期待していたヤマネコも出ない。
結局、計算通りにピークに達し、電波が入ったのでフツーに連絡を入れ、更に反対側の登山口である大富口に達した。
ここからの林道が長いのだが…
林道途中の展望台で再び電波が入り、タクシー、レンタカーなど10本以上電話を掛けたが全て“満車”と言われる。最終バスは15:59と早く、とっくにない。毎晩一緒にメシを食うメンツが心配するといけないのでキャンプ場に一報を入れる。
まあ無事下山で来て良かった。とバス停前の大富共同売店で乾杯!!下船した10時から7時間30分経っていた。
Oさんが必ずできる、と言い切ったのでここからヒッチハイク作戦に。日暮れが近く、そうなると誰も拾ってくれないだろうと俺は不安だったのだが、1時間もしないうちに心優しいお姉さまが汚いオジサン2人を乗せてくれた。
浦内川に停めた車をピックアップする頃、美しい夕陽が暮れていったとさ。
※良い子はマネしないでね。登山は計画的に。
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