ことカレーに関すると、、なぜか皆ムキになって持論をぶつけ合い、結論が出ないことは分かっているので、あまり語りたくない。事実から言ってオレ個人はインドにいる間、毎食が楽しみでしょうがなかった。そしてこんな気持ちは他の外国ではほぼ味わった事がない、と言っても過言で無い。その気持ちはこのブログにも出ていて、たぶん国別の食いもんネタでは最多投稿数である。
インド料理は日本でも食える。味もグレードが下がるという感じはしない。ただ値段が違いすぎるし、種類もすごく少ない。
「インド料理は何でもカレーの味(ターメリックという意味か?)がする」と、よく聞いていたが俺の知る限りそんなことは全く無い。大体 Curry と名のつく料理は少ない。
「お、これは」と思うご褒美的な味がしたのは、間違って買った800円弱の“ZANPA”だった。なんか焼酎みたいな名前だ。しかし、こういうウマいけど高い(そうか?)のはダメなのである。というか高いのはウマくて当然だから、褒めてあげなくていいのである。そして、褒めてあげようかどうかと迷ったときの判断に有用な指標がY/Yなのである!
ゴアの酒の高Y/Yの理由は、免税か減税されてるからではないであろうか、アルコール類にはこういう↑表示があるし、他の都市から来ている酒好きのインド人は、「自分の街では酒の値段は5-6倍する、ゴア出張は最高だ!」と言っていた。ゴアはやっぱりインドでも特別な地域らしい。
ヒンドゥー教徒はビーフを食べない。ムスリムはポークを食べない。夫婦喧嘩は犬も食わない。色んな人種と宗教の入り混じるインドだからこういう配慮があるのだろうな、くらいに思っていた。
しかし、この話題になるとインド人スタッフ(ベジ派)は、
「宗教的背景は2次的なもので、必然性によるもの」と言う。さらに、
「インドには豊富な野菜・穀物・果実そして香辛料があり、それらを利用した様々な料理がある。私が育ったそういう環境では、それ以上に必要な食べ物は無かった。Non-Vegフードは比較的高いし、動物を殺してまで食べる意味が無い。」と加える。
この言葉に最初は意外に思ったが、すぐにその意味を理解した。インドにおける自分の食生活を振り返えると、肉料理は極端に少なかった。
肉料理にはインパクトがある。日本で俺は、ガッツリ食いたいときは肉料理か、チーズこってり系料理、カレーなどに走った。
インドにはチーズ系、カレー系の、味の強い料理はたくさんある。割高の肉に行かなくても、満足感たっぷりの料理がいくらでもある。
西新宿の会社の近くにときどき行く喫茶店がある。ランチのカレーがうまい。ここのカレーは一品だけ、「野菜カレー」である。もちろん、具は野菜だけである。
一方、定食屋などで「野菜炒め」を頼むと、必ず肉が入ってくる。肉が無いと料理としての印象が弱すぎるのだと勝手に想像する。
ちなみに、年寄りは食わないのに鍋に肉を入れる。逆に、炊き出しで「肉・魚・卵を使わないで美味しく作って欲しい」と言われて苦悩したこともある。(きのこ主体のアンかけ丼で乗り切った)
肉を使わないのはゴマカシが効かなく、結構大変である。
一方、必ずしも肉を必要としないインド料理には、懐の大きさを感じる。野菜のみでも物足りなさを感じさせない底力を感じるのである。
その固定化したスタイルが、 “ Thari(タリ)”である。
田舎の方では、Thari しかない店もある。
軽食も色々と見かけたが、いつもがっつり食って小腹がすくことが少なく、余り手を出さなかった。
Goa_Food (2010)
何を隠そう一番の思い出は食いもんである。ただ食い歩く暇がなかったので、昼はレストランから出前を頼んだ。
インドと言えば当然カレーだが、こちらで言う“Masala”が、日本で言うインドカレーのようだ。
しかしフツーに野菜を頼んだつもりでもMasalaちっくに出てきたりするので良く分からない。
↓“Chicken Masala”と“”Stuffed Tomato”↓
↑“Tandoori Chicken”と“Mutton Biryani”↑
タンドリーチキンはやっぱりパサパサで、日本で食うのと変わらない。
ビルヤーニはは日本で言うカレーピラフ。紫玉葱、ヨーグルトソースなど色々かけて食う。米はとても長い(最初細切れの麺かと思った)。
マトン・キーマはやっぱりひき肉だった。具はゆで卵。
このレストランのメニューで、唯一“Curry”と名のつくカシューナッツカレー頼んだらコレが来た。ココナッツミルク風味のペーストで、日本で言うカレーの味はしなかった。
↓“Mutton Kheema”と“Caju Curry”↓
“Roti” “Paratha” “Naan”
小麦粉を練って焼いただけの“Roti(地方によってはチャパティ)”がもっとも一般的。Rotiに具を入れて焼き上げた(お好み焼きに近い)のが、Paratha。bakedだったり、friedで出てきたりする。
パンのように発酵させてから焼く“Naan”は若干値が張り、インドの人は思ったより食べないようだ。日本で食べられるものと特に違いはなかったが、バター・ナン、チーズ・ナン、ガーリック・ナン等、種類が豊富。
ビールは“Kingfisher”で決まり、というか選択の余地がない場合が多い。シンガポールの(というか今やアジアの)代表的ビール、“Tiger”も見つけた。個人的にはアジアのビールではTigerが一番うまいと思う。
意外と品数が多かったのがインドワイン。いくつか試したけどどれもイマイチかな・・
俺が仕事でいくところにもいろいろと違いがあって、メシにこだわる国と、こだわらない国がある。中間的な国もある。
こだわらない国は、例えばインドネシアである。アルジェリアもそうである。
中間的なのは、ベトナムとかラオスである。
そして意外と料理が多いシリア(基本トルコ料理だからね)や、メチャメチャこだわるインドがある。
Thari 多分¥100くらい
インド料理は日本でも食える。味もグレードが下がるという感じはしない。ただ値段が違いすぎるし、種類もすごく少ない。
「インド料理は何でもカレーの味(ターメリックという意味か?)がする」と、よく聞いていたが俺の知る限りそんなことは全く無い。大体 Curry と名のつく料理は少ない。
Fish Curry ¥150
「インドにカレーライスは無い」とも言う。それは日本の定食屋のメニューに“味噌汁かけご飯”が無いのと同じで、別々に頼んで一緒に食べればいいのである。
日本で言う“カレー”のようなものを食べたければ、“Masala”と名のつくものを頼めばよい。
Aloo(イモ) Gobi(カリフラワー) Masala / Jeera(クミン)Rice
¥285(結構高めのレストラン)
だから自分の好きなように組み合わせて食べられる、という自由がとても嬉しい。おかず一品とご飯かパンを頼めば大体いい感じになる。
Mixed Vegetable / Curd(ヨーグルト)Rice ¥285
パンも、チャパティ・パラサ・ナンから、おかずの名前から予想して合いそうなのを選ぶ。これウマかったなあ、イモ・ホーレンソー(マサラではない)。
Aloo(イモ)Palak(ほうれん草) / Tomato / Naan ¥190
もちろん失敗もする。ある日、おかずにチーズ料理、ご飯にピラフチックなBiryaniを頼んだ。両方イケたが、お互い味が濃くて組み合わせとしては悪かった。
Paneer Bhurji (Bhurji風チーズ) ¥105
Mughlai Biryani( Mughlai 風ピラフ) ¥85
“Curd”(ヨーグルトのようなもの)をかけて
うちのオフィスのインド人スタッフは(俺より)良く働くが、たまにスナックでブレイクしている。
アメリカンドッグってありますね、あれの中身がトウガラシになったもの。意外と辛く無かった。
ポテトとコリアンダーの揚げ物を挟んだハンバーガー
こいつはコロッケに似てたかな?これは確かにターメリックが入っていた。
食いもんに関しては前にもなんか書いてたので、こちらも見てつかあさい。
【本文中の金額は、レートを1Rs = 1.5Yen として記載した。】
Goa_Drink
飲食物を「うまい」と思うとき、その「うまい」は、大きく分けて3種類くらいに分類される気がする。
1つに、純粋に味だけで「うまい」と思う、絶対的ヤミー (yummy)。これはまあ、フツーのヤミー。
2つ目に、状況による「うまい」。ハイキングのおにぎりや海の家の焼きそば、山小屋で飲む生ビール、焚火で焼くイワシ、冬山のカップラーメン(カレー味)、インドネシアのサンバル、ベトナムのニョクマム・・
あ、ちょっとキリが無いな、要は限定的な場面でひときわ輝きを放つ、状況的ヤミー。
3つ目に、値段の割には「うまい」、という美味しさの密度とも言うべき、経済的ヤミー。これはつまり、1円当たりの美味しさであるから、必然的に“ヤミー・パー・エン”(yammy/yen or Y/Y)という単位で表現される訳だ。 (このY/Yの話をすると、大抵の人は俺の顔を見て「やれやれ困ったヒトだなぁ」という表情を浮かべるのを知っている俺はここら辺の詳しい説明を割愛して話を進める。)
ともかく、ここインドのゴアで酒に関して語るのであれば、Y/Yの概念抜きにして議論することはできない。つまり、美味しいのに安いのである。(あ、ナンかこの説明だけで良かった気がしてきた)
ゴアで初めてお目にかかったデンマークのTUBORG、これ330mLで45円。やめられません。
450円だってビールは買うけど、こいつの場合何だか世界経済に合わせてとにかく10本買って一気に飲みたくなる(4本で断念)。ビンってのがまたいいよネー。これ今回の定番に就任。
インドのいいところは、ホテルのルームサービスでも、市場価格に毛が生えた位の値段で提供されること。50円の品が60円とか。このインドを代表するキングフィッシャービール(650mL、日本の中瓶級)は、ルームサービスで150円。わざわざ外から買ってくる意味が無い。
カールスバーグ(330mL、53円)は香りが高く、ゆっくり飲みたい味わい。モルツ派の人にお勧め。
今回のヒットは、ワインがうまいことである。前回はナンかワインに関して批判的な書き方をしていたが、ここで深くお詫びをしなければならない。今出回っているのは2010年ものだが、インドでは当たり年だったのだろうか。
継続的に飲める「毎日のワイン」は、価格帯が300円弱~400円くらいである。味は日本で買う1000円前後のワインくらいな感じ。
「お、これは」と思うご褒美的な味がしたのは、間違って買った800円弱の“ZANPA”だった。なんか焼酎みたいな名前だ。しかし、こういうウマいけど高い(そうか?)のはダメなのである。というか高いのはウマくて当然だから、褒めてあげなくていいのである。そして、褒めてあげようかどうかと迷ったときの判断に有用な指標がY/Yなのである!
ゴアの酒の高Y/Yの理由は、免税か減税されてるからではないであろうか、アルコール類にはこういう↑表示があるし、他の都市から来ている酒好きのインド人は、「自分の街では酒の値段は5-6倍する、ゴア出張は最高だ!」と言っていた。ゴアはやっぱりインドでも特別な地域らしい。
インドめし【番外編】 ~赤いトマトと緑のオクラ
“Okra”はアフリカ原産で、温帯に沿って世界各地に広まったが、その単純な名前のせいかどこでも“オクラ”と呼ばれている。俺が以前そうであったように、“オクラ”が自国語と思っている人は世界中にたくさん居るような気がする。そんなオクラさんに、俺は色んな国で世話になっている。
オクラには、妙~な魅力がある。ここインドでは週末になると「さて、市場にオクラ買いに行かなくちゃ」と思う。何故か?ネバネバしているからか?正直よく分からない。
考えてみると、海外にはネバネバ系の食材が少ない気がする。納豆・山芋・とろろ昆布やワカメなど、ネバヌル系のものは確かに食べたことがない。ハチミツとかチーズとか、トローっとはしてるけどネバネバはしてない気がする。う~む・・
考えてみると、海外にはネバネバ系の食材が少ない気がする。納豆・山芋・とろろ昆布やワカメなど、ネバヌル系のものは確かに食べたことがない。ハチミツとかチーズとか、トローっとはしてるけどネバネバはしてない気がする。う~む・・
オクラどころか、世界を闊歩している野菜にトマトがある。
料理し始めた学生の頃から、トマトは料理に使うものとは思っていなかった。サラダにしか使えない疎遠なものだった。なんとなく“外来種”という気配の、もろにデルモンテな、ベティーちゃんな感じであった。間違ってもお付き合いしたい気はしなかった。
ところが、海外に長く居て、栄養管理は自分で、などと思うようになると自然にトマトに手が伸びる。「トマトが赤くなると医者が青くなる」などと言われると更に伸びる。伸びなかったとしても、色々な料理にトマトが使われていることに気付く。
これで15円ですよ、アラヤダ奥さんどうしましょ?
日本では何となく“ぴちぴち生野菜”派の艶やかなトマト嬢が、世界の料理の中では下町オバさん派の煮込んでナンボ、という庶民的態度にドッタリ早変わりしている。そう、トマトは圧倒的に被加熱食材としての地位に君臨している。
という訳で、トマトとオクラを煮てコンソメスープを作ってみた。お茶漬けにも合うクミンごはんにぶっかけて食ってみる。ここんとこ複雑な味のインドめしが続いたから、この素朴な味が体に染み込んでゆくようであった。
トマトの赤やオクラの緑は、今日もホテルのシンプルな朝食に華を添えてくれる。
今のホテルは朝食を部屋で取るので、好き勝手やってます!
インドめし【番外編】 ~がっつりベジタリアン
インドで飯を食おうと店に入るとき、必ずと言っていいほど、“Veg.”“Non-Veg.”の表示がある。
ヒンドゥー教徒はビーフを食べない。ムスリムはポークを食べない。夫婦喧嘩は犬も食わない。色んな人種と宗教の入り混じるインドだからこういう配慮があるのだろうな、くらいに思っていた。
しかし、この話題になるとインド人スタッフ(ベジ派)は、
「宗教的背景は2次的なもので、必然性によるもの」と言う。さらに、
「インドには豊富な野菜・穀物・果実そして香辛料があり、それらを利用した様々な料理がある。私が育ったそういう環境では、それ以上に必要な食べ物は無かった。Non-Vegフードは比較的高いし、動物を殺してまで食べる意味が無い。」と加える。
この言葉に最初は意外に思ったが、すぐにその意味を理解した。インドにおける自分の食生活を振り返えると、肉料理は極端に少なかった。
肉料理にはインパクトがある。日本で俺は、ガッツリ食いたいときは肉料理か、チーズこってり系料理、カレーなどに走った。
インドにはチーズ系、カレー系の、味の強い料理はたくさんある。割高の肉に行かなくても、満足感たっぷりの料理がいくらでもある。
今日のランチもガッツリ系! ・・・でも肉の姿は無い。
左:Stuffed Tomato / 右:Daal Tadka(豆料理)とJeera(クミン)Aloo(イモ)
西新宿の会社の近くにときどき行く喫茶店がある。ランチのカレーがうまい。ここのカレーは一品だけ、「野菜カレー」である。もちろん、具は野菜だけである。
一方、定食屋などで「野菜炒め」を頼むと、必ず肉が入ってくる。肉が無いと料理としての印象が弱すぎるのだと勝手に想像する。
ちなみに、年寄りは食わないのに鍋に肉を入れる。逆に、炊き出しで「肉・魚・卵を使わないで美味しく作って欲しい」と言われて苦悩したこともある。(きのこ主体のアンかけ丼で乗り切った)
肉を使わないのはゴマカシが効かなく、結構大変である。
一方、必ずしも肉を必要としないインド料理には、懐の大きさを感じる。野菜のみでも物足りなさを感じさせない底力を感じるのである。
インドめし、なのだ。【後編】
インド料理は中華みたく、大勢でいろいろシェアして食べるのがいい。
Aloo(イモ) Tomato / Dal(豆) Palak(ホウレンソウ) / Mutton Masala
一人でも、ビュッフェスタイルなら色々食える。
Lauki(melon) Tomato / Methi(香辛料) Mutter(豆) Malai(クリーム)
その固定化したスタイルが、 “ Thari(タリ)”である。
せっかく大勢いるのに・・ 考えるのが面倒なオジサンは大抵 Thari で済ます。メニューも見ないで “Thari, with Roti !”などとオーダーする。米は自動的についてくる。
最初にパンで静かに食べ始め、それから余ったおかずと米を手でぐっちゃぐちゃにして食う、というのがどうやら一般的な食べ方のようだ。
とある店の Thari パンはPuri(白いほう)
軽食も色々と見かけたが、いつもがっつり食って小腹がすくことが少なく、余り手を出さなかった。
左:Samosa(豆系の練り物をパイ生地で包んだもの) \12
右:Batata Wada(イモを小麦粉の衣で包んで揚げたもの) \12
食後はPaanでしめる人も多いようだ。ジャム煮とかココナッツパウダーとか、甘い系の色々な味がした後、ミント系のスーッとした味で終わる。レストランで食べると、最後にマウスフレッシュとしてPaanの素材みたいのが小分けの皿に出てきて、つまようじが出てきて、最後に勘定が来る。
インド滞在後半も、いろいろ食べました。
Jeera(クミン)Aloo(イモ) / Masala Papad(野菜のこま切り) / Naan \550(高!)
Gobi(カリフラワー) Tikka Masala \180/ Baigan(ナス) Achari(ピクルス) \140
ピーマンの詰め物、というのを頼んだら、中身はチーズだった。
Vegetable Kheema
Dal(豆をすりつぶしたもの) Fry / Paneer(チーズ) 何とか(忘れた)
Dal Tadka
Dal Fly や Dal Tadka も人気。メニューを見ずに頼む人も居る。
Goaシチューなる品をGoa bread と頼んだら、何と牛肉の炒め物だった。インドで牛肉を食うと妙~な背徳感がある。